[COOPER 122] Usages of ruby characters in Japanese comics and intertextuality: Japanese language pedagogy in the age of multimodal communication

Presentation Title (in Japanese)

漫画のルビと間テキスト性:マルチモーダルコミュニケーション時代の日本語教育

Abstract (250 words or less in English or 500 characters or less in Japanese)

日本はビジュアル文化のパイオニアと言われるが、世界中で人気が高まる日本の漫画やビデオゲームなどのポピュラーカルチャーは、言語にビジュアル記号を融合させたマルチモーダルなコミュニケーションの典型である。日本語教育の現場でマルチモーダルなコミュニケーションを取り上げる意義について検討するために、本発表では少年少女漫画に見られる漢字の総ルビを取り上げる。漫画のルビの中には「服の形」を「シルエット」と読ませたりするケースが多く見られる。このようなルビは万葉集時代からの義訓に源を発するが、単に漢字の読みを補助するデバイスではなく、マルチモーダルな意味素から独創的な意味を創出する記号である。その解釈は個人やコミュニティの社会文化的経験に影響される。本発表ではこの手段をメイナード(2008)が主張する「間テキスト性」を創造する漫画の文法として分析し、その上で日本語教育への適用として、学習者が漢字のルビに見られる漫画の文法について学び、自分たちの発見を仲間とシェアした結果、日本語の文字をマルチモーダル時代のコミュニケーションに不可欠な記号として認識できるようになった経緯を紹介する。

Language

Japanese

Location

Cooper Hall 122

Start Date

10-2-2018 3:30 PM

End Date

10-2-2018 4:00 PM

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Keywords: マルチモーダルなコミュニケーション、漢字のルビ、間テキスト性、漫画の文法、少年少女マンガ、日本語の文字、日本語教育

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COinS
 
Feb 10th, 3:30 PM Feb 10th, 4:00 PM

[COOPER 122] Usages of ruby characters in Japanese comics and intertextuality: Japanese language pedagogy in the age of multimodal communication

Cooper Hall 122

日本はビジュアル文化のパイオニアと言われるが、世界中で人気が高まる日本の漫画やビデオゲームなどのポピュラーカルチャーは、言語にビジュアル記号を融合させたマルチモーダルなコミュニケーションの典型である。日本語教育の現場でマルチモーダルなコミュニケーションを取り上げる意義について検討するために、本発表では少年少女漫画に見られる漢字の総ルビを取り上げる。漫画のルビの中には「服の形」を「シルエット」と読ませたりするケースが多く見られる。このようなルビは万葉集時代からの義訓に源を発するが、単に漢字の読みを補助するデバイスではなく、マルチモーダルな意味素から独創的な意味を創出する記号である。その解釈は個人やコミュニティの社会文化的経験に影響される。本発表ではこの手段をメイナード(2008)が主張する「間テキスト性」を創造する漫画の文法として分析し、その上で日本語教育への適用として、学習者が漢字のルビに見られる漫画の文法について学び、自分たちの発見を仲間とシェアした結果、日本語の文字をマルチモーダル時代のコミュニケーションに不可欠な記号として認識できるようになった経緯を紹介する。